物質の分類

   物質は、鉄や水のように単体(一種類の元素からできている物質)or化合物からできている物質を 純物質といい、海水や空気のように2種類以上の単体または化合物が混ざり合っているものを混合物といいます。

   純物質は、その物質に固有の融点・沸点・密度などの性質を持ちます。しかし、混合物は、物質の混合の割合が 変わると、融点・沸点・密度なども変化します。

物質 混合物 ━━━ 例(空気、岩石、海水、土、石油)
純物質 単体 例(H2(水素)、O2(酸素)、Fe(鉄)、C(ダイヤモンドetc))
化合物 例(H2O(水)、CO2(二酸化炭素)、NaCl(塩化ナトリウム))

   また、単体と元素も区別されます。例えば、
水を分解すると水素(H2[単体])と酸素(O2[単体])ができる。
水は水素(H[元素])と酸素(O[元素])からできた物質です。
のように、単体とは1種類の元素からできた具体的な物質で、分子式や組成式で表されます。しかし、元素は構成している物質を表しているもので 特定の原子団などを表しているのではありません。

物質の分離
ろ過
液体中の不溶性物質(固体)をろ紙を使い分離する方法。
再結晶
2種類以上の溶質が溶けた溶液から、溶解度(溶けやすさ)の差を利用して、特定の溶質を分離する方法。
蒸留
不揮発性の溶質が溶けた溶液の、溶質と溶媒を分離する方法
分留
2種類以上の液体の混合物から、それぞれの液体の沸点の違いによって分離する方法。
昇華
混合物中の昇華しやすい物質を分離する方法。
同素体と同位体
同素体
ダイヤモンドや黒鉛(鉛筆の芯etc)はどちらもC(炭素)原子だけからできている単体ですが、性質が異なります。 このように同一の元素からできている単体でも性質の異なるものがあり、それらを互いに同素体といいます。 同素体は原子間の結合の仕方が異なります。
成分元素同素体
酸素酸素(O2)、オゾン(O3)
リン黄(おう)リン、赤(せき)リン
硫黄斜方硫黄、単斜硫黄、ゴム状硫黄
炭素黒鉛、ダイヤモンド


同位体
同じ元素の原子(原子番号[陽子数]は同じ)で、質量数が異なる原子同士を互いに同位体といいます。 同位体は原子核中の陽子の数は同じですが、中性子の数だけが異なります。電子の数は変わらないので化学的性質はかわりません。 また各元素の同位体の天然存在比はほぼ一定です。
元素記号11H21H31H 126C136C146C 168O178O188O 3517Cl3717Cl
陽子数1116668881717
中性子01267889101820
電子数1116668881717