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5.2 動機付け

それでは人が行動するということを心理学的な面から少し考えていきます。 まず行動するにはほとんどの場合なんらかの動機があります。例えば勉強するのにも動機があります。 親に怒られるから、面白いから、テストがあるからなど様々な動機があり得ます。

勉強に限らず人が何かをする動機には少なくとも2種類あります。それは消極的(Negative:ネガティブ)な動機と 積極的(Positive:ポジティブ)な動機です。 消極的な動機は簡単に言えば、そうしなければ自分が損をする、または傷つくという動機です。 この一番の好例は、勉強しないと親や学校の先生に怒られることです。 一方、能動的で積極的な動機は、そうすると自分が心地よい状態になるという動機です。 例えば、勉強は面白い、誉められるなどが良い例です。

このように2種類の動機がありますが、どちらが良いかは一目瞭然です。 消極的な理由により日常的に勉強するのはやはり苦痛を伴います。 自分がしたくもないのに無理矢理やらされれば当然ストレスも溜まります。 このような状況では本来ならできる勉強もできなくなる可能性もあります。 普段から勉強するためには、勉強に対して積極的な動機付けをする必要があります。

その一方で、やはり現実的にはテスト週間などは積極的な動機付けは少し難しく、 しぶしぶ消極的な動機付けを行う場合もあります。 結果を出すためには甘えは禁物で、ある程度自分をそういう厳しい環境に追い込む必要があります。 厳しい環境だからこそ獲得できるものもあるからです。 しかしこの場合もあくまでテスト期間だけの話で、 どこまで消極的な動機付けを行うかは自分でコントロールできるようになる必要があります。 常に全力で走り続けることができないのと同様に、普段から自分を追い込み続けるのは不可能です。 しかし全力で走るべき時に走れるようになることも重要で、そういう意味では消極的な理由を用いる ことも必要です。


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