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6.1 勉強する理由となる感情

勉強をする理由には実に様々なものがあります。勉強をするための強い動機付けや理由となるのは 強い感情です。何かを強く求める、何かを強く想うほどそれが勉強に向けられたときのエネルギーは 計り知れません。どうしても欲しければあらゆる手を尽くそうとします。 感情が強ければ強いほど勉強する理由としては最適で、 弱い感情であっても勉強に役立てることができます。 強い感情であれば長期間の勉強に耐えるだろうし、弱い感情では一日単位の短期間の勉強にしか耐えられないかも しれませんが、複数の弱い感情を組み合わせれば効果はあります。

人の感情には多種多様なものがあり、人それぞれ価値観が違うので何を強く想うのかは人に よって違います。ここでは勉強をする理由になりそうな感情を列挙します。

負けたくない、蔑み、劣等感、優越感、報復心、競争心、義務感、自立心、 悔しい、自己嫌悪、諦め、怒られたくない、認められたい、見栄、プライド、意地、 危機感、不安、憎しみ、勝ちたい、楽しい、興味関心、チャレンジ精神、喜び、達成感、向上心、 恋愛感情、憧れ、見返り、損得感情、守りたい

このように勉強をする理由、動機付けとなるのは人のもつ感情のほとんどのものであると言って も過言ではありません。勉強をするためには誰もが持つ感情を上手く勉強と結びつけていくことが必要です。 もちろんこれら以外にも多くの感情があります。感情は性格や思考法に強く関係するので個人差が激しいですが、 自分の性格や行動を良く認識し、勉強に使えそうな感情は使い、勉強の邪魔をする感情を避けるように工夫する必要があります。

それではもう少し感情と勉強の接点を見ていきましょう。 例えば「諦め」とは勉強をしなくても良いことへの諦めであり、勉強はするものだと諦めがつけば 少々の勉強は苦痛ではなくなります。例えば劣等感、自分は駄目だ駄目だと思うことが勉強のエネルギーになります。 例えば悔しい、テストで平均点を取れなかった、意地でも勉強する。 恋愛感情や憧れ、好きな人が頑張っている、一緒にいたい、振り向いて欲しい、憧れの人と同じになりたい、 だから勉強する。

このように利用できる感情は上手く利用しようとすれば、親や学校の先生が勉強しなさいと 言うのでさえ利用することができます。自分にその気がないのに、無理矢理勉強しなさいと言われれば当然腹が立つし、 やる気もなくなるでしょう。しかし例えば、自分1人では勉強をすることができないと自分自身の事をよく分かっていれば、 親や先生の小言を勉強するチャンスに変えることができます。 利用できる感情を上手く利用することが楽に勉強するためには効果的です。 しかし強すぎる感情というのは時として副作用がでるので、あくまで勉強に利用してやるんだという 冷めた視点も必要かもしれません。

勉強する理由や動機付けは人それぞれ、星の数ほどあります。自分という人間がどういう人間なのか、 どういう感情を持って生きているのか、自分を見つめ直し、自分の中にある強いこだわりや想いをできる限り 利用することが勉強するのに必要です。 強い感情が無くとも、弱い感情でも組み合わせ次第で効果を出せるので、良く自分のことを理解してあげ、 勉強する理由をたくさん持っている方が有利なのは間違いありません。


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