勉強をする理由や動機付けになる感情は様々なものがあり、それぞれの感情は異なる特性があります。 感情にはそれに応じた特性があるので、それを知ってうまく使い分ける必要があります。 例えば、適度な劣等感は一気に勉強をするための非常に強力な武器となりますが、 強すぎる劣等感は勉強をしない方向に働きます。 劣等感は常に良い結果を生むとは限らず気をつけなければなりません。
劣等感や義務感を始めとした負の感情を常に持ち続けること時に危険であり、精神力を消耗します。 これらの負の感情で勉強をし続けることは結果がでるかもしれませんが、苦しいものになるでしょう。 一夜漬けのような短期勝負、瞬発力が必要なときにはどんどん負の感情で自分追い込むのも効果があります。 しかしその感情で1年も2年も勉強し続けることはできません。 やはり長期間勉強を行う場合には、もう少し負担の軽い感情が必要です。
長期間の勉強を行えるだけの動機付けになり、そして長期間その感情を持ち続けても精神的な負担にならない感情は ないでしょうか。その感情こそが探しているものです。もちろん人によってその感情は異なるでしょうが、 おそらく大部分の人が用いることができるのは「楽しい」です。楽しさこそが長期間物事を行うために重要な 感情です。本書の目的である、勉強ができるようになるために必要なのは楽しさです。勉強ができるようになるためには、 勉強のどこかに楽しさを見つけ出す必要があるということです。
しかしこの楽しいという感情を使えば良いと分かっていても、なかなか問題は解決しません。 それは人によって何を楽しいと思うかは異なるからです。結局は、より良く自分を理解し、自分がどこに 楽しさを感じるのかを「自分で見つける」しかありません。 他人が自分の全てを理解できることは極めて希でしょう。だから自分のことは自分で分かってあげるしかありません。 自分の中に隠れている、楽しさを感じる源を探してみましょう。