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7.3 身近な社会

社会は中学校では、歴史、地理、公民と別れていますが、これらはそれぞれ普段の生活と関わりあっています。 例えば、普段のご飯の材料を買い行くことが社会の勉強になります。 野菜や魚、肉を買う時のことを考えてみると、まず産地を見ます。 そこから高知や鹿児島など野菜や肉の産地についての知識を得ることができ、これは地理に関わります。 また食材には旬があり、季節により値段が変化します。そして気候によっても値段は左右されます。 最終的には食材の値段は需要と供給の関係によって決まることが分かり、これは公民で学習する経済の大原則です。

次に公民、地理、歴史のそれぞれについてもう少しみていきます。 公民は現在の問題を扱っているので、ニュースや新聞を日頃から読んでいれば、学校で勉強するまでもない ほどです。もちろん政治経済は歴史的な背景があったり、 細かい部分までニュースや新聞では説明されなかったりするので学校の勉強が一切無意味ということはありません。

さて地理はどうでしょうか。 例えば身の回りには気づかないうちに数多くの輸入品があります。 これに気づくと他の国無しに日常生活が送れないことに気づきますが、これは地理に関係しています。 また地理では地図の勉強をしますが、どこかに行くときは直接その知識が必要です。 そして目的の地域の特徴や特産品を知っていれば、より深く楽しむことができるはずです。

歴史を身近に感じることは少し難しいかもしれませんが、歴史から学ぶことを現在に役立てることはもちろんできます。 例えば歴史は戦いの連続です。人類が誕生した直後は生きるために周りの環境と戦っていました。 そして文明が発達してくると、人間同士で戦うようになります。それは現在でも同じことです。 今は平和なので歴史の必要性を感じないかもしれませんが、歴史的に平和は長く続きません。 平和の価値や意味を理解することは、現代人には必須です。食べるものにも困らず、当たり前のように 生きていけるのはそのおかげなのですから。 平和を維持するためにはやはり人間がどういうときに戦争をしてきたかをしっかりと知っておかなければ なりません。そうしなければ同じ過ちを再び犯すことになります。

このように普段の生活でも、その元をたどれば歴史的な背景や、地理で学習する内容と関係しています。 歴史も地理も公民もそれぞれが複雑に絡まっており、それぞれが深く関係しています。 歴史をするためには地理も必要で、その時代時代の政治や文化を理解するためには公民の知識が必要ということです。 何か自分の興味のある人や物などを出発点にして、それを深く調べていけば必ず社会科とのつながりが見つかるはずです。 自分の興味のあることを調べたり、当たり前のように接している普段の生活を一歩離れたところから 見てみたりすることによって社会科に関することを自然と学習することができ、それが学校で社会を勉強 するときに役立ちます。


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